緑化

岩肌に緑が芽ぶく−自然を再生するたゆまぬ努力。

  武甲山は、古くから地域の人達の信仰と愛情の対象でした。この山の自然な姿を明日の世代に伝えること――これが武甲鉱業に課せられた大きなテーマです。

 採掘跡の切り立った岩壁に緑を取り戻すため、私達は表土を充分確保しさらに肥料等により肥沃化し、草や苗木の選択や根付かせ方など、専門家のアドバイスを受けながら長い年月を掛けて研究と観察を続けています。かつての採掘跡地も、いまではフサザクラ、ヤナギなどの若木が緑豊かに風を受けています。

 また従来武甲山に鉱区をもつ3社3鉱山が、自然の保護、残壁崩壊の防止、粉塵や汚濁水等の公害防止を目的として、1981年以来山頂からの協調採掘体制を確立、採掘レベルの段差を調整し、相互に便宜を供与して、限られた資源の効率的な採掘と、武甲山の自然と人との調和をめざして、いま壮大なインテグラル・プロジェクトを推進しています。

 武甲山にはミヤマスカシユリなど、石灰岩という特殊な環境下で長い年月の間に変異した植物が自生しております。

 武甲鉱業ではそれらの特殊植物保護のため、2016年に武甲山特殊植物保護対策チームが発足しました。同チームでは専門家の指導のもと特殊植物の移植・保護・育成を行っております。


三社協調採掘図